【出版物28】 山寺 ~凛々しい青い目の僧侶~ ネルケ無方さん5

ネルケ無方(むほう)さんのお寺は、兵庫県の日本海側の山の上にあるので、とにかく冬は積雪量が多く、厳しい。私はネルケ無方さんが自家用車で、雪の中、ご自分のお子さんを学校へ送っていく動画も拝見した。下界まで山道をグルグルと下って10分程度で学校に着くが、そこは車がやっと1台通れるぐらいの道幅で、しかもガードレールも何もなく、向こう側は、激しい崖! スピードが出ているようにも見え、崖に滑り落ちやしないかと心配して、私はハラハラドキドキしながらその動画を拝見した。「広大なところだが、それにしてもすごいところに住んでるなぁ~・・・」と、私はそう思った。

お寺の敷地の大きさは、50ヘクタールあるそうだ。1ヘクタールは1万平方メートルなので、50ヘクタールだと50万平方メートルになる。東京ドームの建築面積は4万6千755平方メートルなので、お寺の敷地は、東京ドーム10個分以上あるという計算になる。グーグルアースでも確認してみたが、お寺の周囲は森林が広がっていた。なんだかすごかった!

大法輪(だいほうりん)というその本を拝読し、感想などを書いて、初めてネルケ無方さんにメールをお送りしたのは、今月の10日だった(2015年12月)。すると直ぐにお返事があった。そのメールによると、今年のお米の収穫は10月だったそうだ。お野菜はさといも、さつまいも、ごぼうの収穫があり、大根、白菜、人参の収穫はこれからだそうだ。お寺には、今現在およそ10人のお弟子さんがおられるそうだ。

お味噌や漬物もお寺で作っている。私はお豆腐や簡単な漬物なら作ったことはあるが、お味噌は作ったことがない。今度、挑戦してみようかなぁ~・・・という気持ちにもなった。思いを込めて、1つ1つ作っていくのもいいものだ。

ネルケ無方さんのお寺では、朝起きる時間は毎朝3時45分だ。身長2メートル、体重100キロの外国人男性の修行僧が、片手に持ったベルを「カラン、カラン・・・」と激しく鳴らしながら、階段を一気に駆け上り、そして他の修行僧たちがまだいい気持ちで寝ているお部屋の前の廊下を、まるで弾丸列車のように突っ走るのだ。「みんなぁー、起きろぉー!」という意味だ。お寺の朝は、静かに、そして穏やかに始まる・・・と、なんとなくそう思っていただけに、私は本当に仰天してしまった。「すごい世界だなぁ~・・・」と思った。

(続く)

 カテゴリー : 出版物 | 投稿日 : 2015年12月28日

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