【出版物29】 世界から人が集まる座禅寺 ~凛々しい青い目の僧侶~ ネルケ無方さん6

ひと昔前、プチ出家という言葉が日本でブームになったが、ネルケ無方さんのお寺では、世界各国から座禅を学びに人がやって来る。プチ出家というより、一般人向けのかなり本格的な修行ができそうだ。自給自足で、厳しい農作業等もある為、年齢制限や修業期間なども定められている。そして、安泰寺では、檀家(だんか)さんがおらず、収入源が限られている為、皆さまからの支援を必要としているそうだ。詳細は下記のホームページ内。

ネルケ無方さんはドイツ出身者だが、ドイツの伝統的な発酵菓子に、シュトーレンという菓子パンがある。上記の画像がそうだ。ネルケ無方さんにお聞きしてみたところ、シュトーレンは美味しいので、お好きだそうだ。「やっぱりかぁ~・・・」と思った。

シュトーレンとは、「キリストの揺りかご」とか、「寝床」という説や、キリストをくるんだ毛布を表す「おくるみ」という説もある。クリスマスがやって来るのを楽しみに待つ間に、薄くスライスして日々少しずつ食べるのだ。洋酒に漬け込んだドライフルーツやナッツを生地に練り込み、そして焼き上がったパンに粉砂糖をたっぷりと振りかける。洋酒フルーツの風味がパン生地に移るので、日々味も変わり、食べる楽しさも増す。私はシュトーレンを作ったことがあるが、結構バターを使うので、あまりいつまでもこねくり回していると、生地が分離してしまう。フルーツやナッツをパン生地に混ぜたら、後は生地を、ただただ優しく扱うのだ。味は思ったよりもあっさりしていて、なかなか美味しい。私は初めて食べた時、とても気に入ってしまった! いつかネルケ無方さんと対座の瞑想を行い、そしてシュトーレンを一緒に食べてみたいと、そんな風にも思った。

ネルケ無方氏 曹洞宗(そうとうしゅう)安泰寺(あんたいじ)ご住職。ご著書に「迷える者の禅修行」「迷いは悟りの第一歩」「日本人に『宗教』は要らない」「読むだけ禅修行」等がある。

(完)

 カテゴリー : 出版物 | 投稿日 : 2015年12月29日

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