【出版物4】 何かが忽然と消える! ~奇跡の祈り、僧侶の実力を目の当たりにして4~

その取材が終わったのは、夜11時半だったので、お寺から最寄JR駅までの帰りのバスは、もう走っていなかった。取材の途中、何度か雨風が激しくなったが、帰りはかなり落ち着いていた。だが、やはり傘は必要な状況だった。その日の帰り、斉藤大法(さいとうだいほう)氏が、家まで自動車で送ってくださった。本当にありがたかった。問題はここの辺りから起こった。問題というより、とても不思議なことが起こったのだ。

自宅の駐車場エリア に着くと、斉藤大法氏の自動車から降りて、すぐに傘を差した。斉藤大法氏の車は間もなく発車した。車が見えなくなるまで、手を振ってお見送りをした。この辺りからだ、段々、私の様子がおかしくなっていったのは。

家の玄関扉を鍵で開けて、中に入り、直ぐに扉をロックした。濡れた傘を干したり、ジャケットを脱いだり、斉藤大法氏から頂いたゆずをテーブルに出したり、長い髪を束ねたり、手を洗ったり、口をすすいだりして、身なりを整えた。激しいものではないが、私はなぜか、その後、欠落した感情に襲われたのだ。何かが自分の中で欠落したのが分かる。でも、何が欠落したのかが、さっぱり分からないのだ。物足りなさと、あるべきものが無くなった事へのわびしさに近い感情が、多少なりとも、私の中で混在していた。こういうことは初めてのことだった。原因が全く分からなかったのだ。

だからといって、強弱の不安感があるわけではない。苦しい、悲しい、怖い、くやしい、ゆるさん! ねたましい・・・などといった、そういう感情にまとわり付かれたわけでもなかった。自分の気持ちが100パーセントあるとしたら、30パーセント分が忽然と消えてしまった感覚があったのだ。

ちょっとお腹が空いたので、買い置きしておいた柿と梨を食べた。30分経っても、その欠落感が収まらず、作り置きしたパスタがあったので、ひとつかみ分ほど食べた。それでも症状が収まることはなかった。「なんかまずいぞ!」と思った。「私は一体どうしちゃったんだろうか・・・」とも思った。「取材時間が長かったので、疲れてるのかな・・・」とも思った。早く休もうと思っていたが、こたつでヌクヌクしているうちに、夜が明けそうになった。慌てて直ぐに寝ることにした。しかし、その時点でも、欠落感は取れていなかった。「こんなんで、記事が書けるんだろうか・・・」と思ったが、もうどうにもならない。とにかく休むことにした。一晩様子を見て、それでもどうにもならなかったら、その時は、斉藤大法氏にお電話をしようと思った。

 

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 カテゴリー : 出版物 | 投稿日 : 2015年11月18日

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