AERA dot.(2018年2月07日)に、”「医師ががんになったら」 衝撃の本音 どんな治療法を選択するの? ” というタイトルの記事が掲載された。もし自分が、最も進行しているステージ4のがんになったら、現役医師たちは、一体どんな治療法を選択するのだろうか。20代から60代までの、がんの診療経験のある現役医師553人にアンケートで聞いた結果が記されていた。
トップに踊り出たのは、なんと意外にも、心身の苦痛を和らげる緩和ケアだった。
「やっぱりそうかぁー・・・」と、私はそう思った。私の知り合いのHA医学博士が、以前に、「抗がん剤は、およそ1割の人にしか効かないと言われている。」と、そうおっしゃったことがあったからだ。
膵臓(すいぞう)がんの場合だが、心身の苦痛を和らげる緩和ケアの割合は、56%にのぼった。
その理由については、「効く薬がないから」「痛いのはいや」「治療がしんどい」「現時点で有効な治療手段がない」「治る見込みがないなら、好きに過ごしたい」だった。
化学療法(抗がん剤)を選んだ人は、16%で、その理由については、「一度やってみて、副作用と効果を見たい」「劇的に効くこともある」「新薬開発が著しいから」「一応試して、そのあと緩和ケア」だった。
放射線と化学療法の併用を選んだ人は15%。その理由は、「最善は尽くす」「可能性は低いが、生存できるかもしれない」「できるだけ長生きしたい」「標準治療はやるつもり」ということだ。
手術を選んだのは、わずか8%だった。その理由は、「ダメもとで」「取れるものは取る」「根治したい」「子どもがいるので」「闘ってみたい」。
この調査は、今年(2018年)1月下旬、AERAが、医師専用コミュニティーサイト「MedPeer(メドピア)」の協力をもとに、がん診療経験のある現役医師を対象に、がんに関するアンケートを実施したという。
このアンケートで、自分が特にかかりたくないと思うがんに、膵臓がんが第1位に選ばれたが、それにしてもすごい本音が語られているなぁ~・・・という感じがした。
ここから話題が一気に飛躍する。
がんは、遺伝子に異常が起きて発症する。例え同じ臓器のがん患者さんだったとしても、どの遺伝子に異常が起きてがんが発症したのかは、患者さんごとに異なるそうだ。
なので、遺伝子を分析して、がんの原因となった異常遺伝子を特定する。そしてその遺伝子に対して、有効な抗がん剤を見つけ出すのだという。適切な抗がん剤が見つかる確率は、およそ70%。
その抗がん剤で狙い撃ちをするので、従来の副作用は低減され、効果も高くなるという。これが最先端の抗がん剤だ。副作用がぐっと低くなるのもうれしい!
驚いたのは、保険! 日本のがん治療は、臓器別に考えられている。乳がんは3割負担(保険適応)になるが、肺がんの場合は、保険適応外となる(ここがちょっとつらいところですよねぇ~・・・)。
でも日本は、今、遺伝子レベルのがん医療に力を入れていて、再来年(2020年)度に、一部のがんを対象とした検査の保険適応を目指している。
ユーチューブで、下の動画を見た私は、「え? もうそういう時代が来てたの? すごーい!」と思ってしまった。タイトル:HTBイチオシ!【医療のミカタ】医療のミカタ 「がん遺伝子検査」について考える 管理者:HTB北海道テレビ / HTB Hokkaido Television Broadcasting 公開日:2018/03/12
所要時間は6分半程度。なかなかいい感じです。お見逃しなく。
(完)