【霊的世界46】 僧侶と出会う方法 ~変わらない優しさ~ インドの聖者とS先生

私たち家族がS先生(日蓮宗・ご住職・男性)に初めてお会いしたのは、2012年1月3日だった。くしくもこの日は、エドガー・ケイシーさんの命日である。S先生との出会いのきっかけは、私の知り合いに、HA医学博士がおられて、HA先生が主宰する医療サポートネットワークに、S先生がゲスト講師として招かれたのだが、そのご案内を、私がHA先生のURL上で見たことだった。そのご案内でS先生のお写真等を拝見し、とても心動くものがあった。

家族と話し合って、今度の初詣はいつものお寺とは違って、S先生のお寺に行こうよ・・・ということになったのだ。そう思ったのはいいが、ところが、S先生のお寺の最寄り駅までの路線経路を何とか把握できたものの、お寺が最寄り駅から妙に遠い。市内バスが何本か走っているが、ちょっとわかりづらい。いきなり行っても、もしかしたらお参りができないかもしれないなぁ~・・・と思ったのだ。それで、ここからS先生とのメールのやり取りがはじまった。でも、まさかこの出会いがきっかけで、その後私が多くの霊と関わり合うようになるとは、この時、夢にも思わなかった。

私が初めてS先生のお寺にお電話を差し上げた時、かなりドキドキした。「プルルーン、プルルーン・・・」と何回か鳴った後に、「カチャ・・・」と受話器を取る音が聞こえた。そのお相手は小坊主さんだった。とてもゆっくりとした口調で、しかも声に奥深さと透明感があり、きれいだと思った。私はとても感激してしまった。とにかく声が若いこと! 若いこと! しかも、声がとても若いわりには、段取り良く全てを把握しておられたのだ。だから、ご住職のS先生から小坊主さん達に、全てが伝えられているんだ・・・と、私はその時そう思った。

S先生に初めてお会いしたその初詣の日、S先生が車で、私たち家族をお寺の最寄り駅まで迎えに来てくださったのだ。S先生のご配慮だった。S先生は駅構内の改札口附近におられた。背筋が「ピン!」と伸びていて、立ったまま両腕を組み、足首をクロスして、そして壁に少し寄り掛かっておられた。オフホワイト色の作務衣(さむえ)姿だったので、遠くから見てすぐにわかった、「あ、あの方さまがS先生だ!」と。作務衣姿がすごくカッコよくて、私も着てみたいと、その時そう思った。ただ・・・、作務衣姿で街中を歩いている人はいないので、かなり目立つ。通りすがりの人が、結構振り返って見ていた。私はその視線を見逃さなかった。

それにしても真冬だというのに、S先生は作務衣一枚しか着ておられなかったのだ。「えぇ? 寒くないのぉーーー?」と思った。オーバーコートも着ておらず、帽子も、マフラーも、手袋も、何もつけておられなかったのだ。しかもお坊さん特有の超短いヘアースタイルだったので、さすが普段から厳しい修行をされているお尚さんは違うなぁ~・・・と思い、ボテボテと着込んでいる私とはえらい差だと思った。かなり関心した。

改札口から少し離れたその駅構内で、初めてS先生にお会いしたのだが、その時に言葉を交わしてようやく気づいた・・・。な、なんと、あのお電話で話されていたのは、若手の小坊主さんではなく、ご住職のS先生ご本人だったのだ! S先生は私よりも年齢が上なので、この点でもやはり私は驚いてしまった!

2005年4月4日から放送が開始され、2009年3月14日までレギュラー放送された「国分太一・美輪明宏・江原啓之のオーラの泉」という番組で、大ブレイクしたスピリチュアル・カウンセラーの江原啓之さんは、1年間に4回も引っ越したそうだ。霊に追っかけられ、逃げども逃げども霊を振り切れなかったのだ。ある時、神社の近くに引っ越したので、「よぉ~し、これなら今度こそ自分は守ってもらえるぞ!」と思ったのだそうだ。ところが、引っ越したその翌日の朝、アパートで目を覚ますと、なんと、(油足ならぬ、油手のような)手痕がいっっっぱい天井に付いていたそうだ。江原さんの本を読んで、この事を知った時、私は「えーーー!」と思い、かなり衝撃を受けた。江原さんは霊視する時、結構、凝視することが多いが、生前の宜保愛子さん(超有名な霊能者)もそうだった。以前に少しお話したが、S寺のお尚さん(ご住職)もそうなのだ。そういう時だけ、独特な目をするのだ。

ところが、S先生はそういうことはない。そういう独特な目をされたのを一度も見たことがないのだ。ただただ優しい。本当にお優しいのだ。そのURL上で初めてS先生のお写真を拝見した時、優しい感じも確かに伝わってきたのだが、実際にお会いしてみたら、私が思っていたよりも、ずっと優しかった。出会ってもうすぐ5年になるが、S先生の優しさは、今もずっと変わらない。

霊視方法は色々あるのだと思う。見た目、S先生はその辺を歩いている普通の僧侶と同じなのだが、一旦祈りに入ると、とてつもない霊力をお使いになる。お使いになる・・・というより、恐らく・・・だが、既に内在するものが、祈ることによって、宇宙へと流れ、融合し、そしてそこからエネルギーを調達してくるのかもしれない・・・。インドの聖者であるパラマハンサ・ヨガナンダさんの本によると、宇宙からのエネルギーは、延髄に流れ込んでくるのだそうだ。私が初めて体感した恩寵の光が、ヨガナンダさんの言う宇宙エネルギーの事なのかどうかはわからないが、私はその時、頭の天辺でエネルギーを感じただけで、延髄にエネルギーが流入しているような、そういう感覚はなかった。ただ、長いこと、そういったエネルギーを天頂部で感じていたことは確かである。

そもそもちょっとやそっと祈ったからといって、その人の死に様や、生前の時の意識、人格までわかってしまう・・・というのは、これはなかなか理解しがたい。無論、ご本人の努力もあると思うが、霊導されているか、あるいはS先生も、ヨガナンダさんのような事を、既に体験されているのかもしれないなぁ~・・・と、そんな風にも思った。目に見えない世界ほど奥が深いというが、なんかわかる気がした。

(完)

 カテゴリー : 霊的世界 | 投稿日 : 2016年12月9日

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