【旅行6】 うつ病と温泉 ~pH8.5以上の「アルカリ性単純温泉」~ 事前に試せる自宅温泉

温泉はお湯の色が違うだけで、後はどこも大体同じ・・・っと、何となくそう思っていた。湯煙を立てて、ボコボコと吹き上がる源泉は、相当熱いんだろうなぁ~・・・と、私はそんな風にも思っていた。

ところが・・・だ。どうも、そういうことではなさそうだ。前回少しご案内したが、角屋旅館新潟県五頭温泉郷村杉温泉)の日本全国ラジウム温泉一覧表が、なかなか見やすい。この表を目にした時、「よくぞここまで調べ上げてくれました!」と、私はそう思った。

その表を見ていただくとわかるが、お湯がボコボコと湧き出している源泉の温度(泉温)が、各地てんでバラバラ。源泉はどこも熱いと、何となくそう思っていたが、実際はそうではなかった。

しかも・・・だ。温泉にどんなものが含まれているのか・・・といった泉質にも、色々あることがわかった。日本温泉協会によると、掲示用新泉質名としては、現在では10種類に分類されるという。その分類とは、単純温泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、二酸化炭素泉、含鉄泉、酸性泉、含よう素泉、硫黄泉、放射能泉の10種類。

難しい話はともかく、単純温泉の中でもpH8.5以上を「アルカリ性単純温泉」と呼んでいる。

飲める温泉水もあるようだが、浴用としてのアルカリ性単純温泉の適応は、自律神経不安定症不眠症うつ状態・・・と表示されていた(同協会参照)。つまりこの温泉は、うつ傾向の方向けの温泉・・・ということのようだ。

単純温泉は成分が薄いので、子供や高齢者でも安心して入浴できる「家族の湯」として知られ、アルカリ性単純温泉は「美肌の湯」としても知られている。

2013年1月9日のAERAdot.に、” 「単純泉はうつ病に効く」大学教授が温泉の効能を説く ” と題する記事が掲載された。温泉療法に詳しい国際医療福祉大学大学院前田眞治教授によると、単純泉は刺激が少ないので軽視されがちだが、抵抗力が落ちた心身を癒やすには、ぴったりの温泉なのだという。

一方で、こんな報告もある。42℃以上の熱いお風呂に10分以上入ると、体に防御反応が起こり、その結果、体内の血液が固まる危険があるそうだ。つまり血液がドロドロになる・・・ということ。最新の研究結果でわかったと、前田教授が、あるテレビ番組(2016年12月の放送)でそうおっしゃっていた。心臓で詰まれば、心筋梗塞、脳で詰まれば脳梗塞・・・ということだと思うので、温泉であまり無理をしない方がよさそうだ。このことは、年齢に関係ないという。

こういった温泉が、ここ地球に存在したことに、自然のすごさを感じた。

現地入りする前に、ご自宅で一度、アルカリ単純泉を試されてみるのもいいかもしれない。

(完)

 カテゴリー : 旅行 | 投稿日 : 2018年6月26日

【広 告 (Advertisements)】