エドガー・ケイシーさんは、健康のためにひまし油湿布を、多くの人におススメしていた。代表的な使い方は、肝臓へのひまし油温湿布である。
使い方としては、こうだ。まず、吸収性のいいフランネルという布地に、周囲数センチを残してまんべんなくひまし油を広げ、これを肝臓にあてる。この上からオイルカバーをする。更にこの上から、温熱ヒーターをあてる。
私の場合、保温性をより高めるために・・・ということと、ズレ防止の目的で、この上から腹巻をしていた。
このようにして肝臓への湿布が完了したら、後は横になり、1時間から1時間半ゆっくりする。
ところが、私の場合、なぜか、かゆくなる。何度やっても、結果は同じだった。湿布が終わった後は、お腹を、お湯に溶かした重曹で洗い流す。最初のうちは手順通りにやっていたが、無添加の石鹸でも充分に落ちるとわかり、重曹水を使わず、段々と手を抜くようになった。
「それが原因かなぁー・・・」と思った。「そもそも、ちゃんと洗い流せていないのかもしれないなぁー・・・」と、私はそう思った。
手抜きせずに、重曹水を使って洗い流したり、石鹸で何度も何度も洗い流すなど、色々とやってみたが、でも、やっぱり結果は同じだった。お陰でお腹や腰回りは、ひどい掻きむしりようだった。
「なんか変だなぁー・・・」と思った。そもそもこんな副作用が出るんだったら、みんながもっと声を上げているはずだよねぇー・・・と思った。それでインターネットで調べてみたが、「これだ!」って思える原因を突き止めることは出来なかった。
なので、ひまし油温湿布を行うと、かゆくなるものなんだ・・・と私はそう思ってしまった。でも、実際はそうじゃなかった。
その後、色々と試行錯誤を繰り返していく中で、私は、偶然その原因がわかった。
かゆみの原因は、温度差だった。これま私が愛用してきた温熱ヒーターは、タイマー式で、30分セットか、もしくは60分セットで切れてしまう。この時に、時間をもう少し追加するか、あるいはタイマーが切れたら、すぐに洗い流せば、かゆみが出ないことがわかった。
つまり、温熱ヒーターのスイッチが切れると、フランネルが段々と冷めていく。冷たくなったまま、いつまでもお腹に巻いていると、どんなに洗い流しても、かゆみが出やすくなる・・・ということである。これがまた実にかゆい! かゆい!
・・・とは言っても、お腹を温めるので、ついついうたた寝をしてしまう。あっという間に30分や1時間は過ぎていく。朝の「あと5分、あと5分・・・」と思って、二度寝したくなるような感じなのだ。なので、キッチンタイマーを使って、そのベルの音で目覚めても、あまりの気持ち良さに、私は起きれないことの方が多かった(眠気には、勝てないよぉー!)。
それで、今は、オイルカバーを使わなくなった。その代わりに、その辺で売っている普通のサランラップを重ねて使う。その上から、ホカロンなどの使い捨てカイロを、2個バランスよく貼りつける。カイロは普通サイズのもの(13㎝×9.5㎝)。
「たった2個で足りる?」と思うかもしれないが、それで充分よ。充分。初めての時、そのフラネルのサイズに合わせて、カイロをびっちりと8個も貼り付けて湿布を行ったが、これまたえらい目に遭った! 低温火傷寸前! 驚きのあまり、足元が爪先立った。
一式揃えるとなると、お金もかかる。お金がかかるとわかると、どうしても心理的に気後れしてしまう。なので、まずは手元にあるものを使う。ここからはじめてみるといいかもしれない。
エドガー・ケイシー療法の商品を取り扱う専門店(テンプルビューティフル)に、タイマーが付いていない温熱ヒーターもあるが、こちらの方がお値段が安い(税込みで、1個11,124円)。
時間で起きれると思う人は、タイマー付きで、遠赤外線機能も付いているヒーターがおススメ。電磁波を軽減させるため、直流電流が使われている商品ということもあり、こちらは、結構お値段が張る(税込みで、1個41,040円)。
「電化製品なので、やっぱり電磁波が気になるなぁー・・・」という方は、貼り付けられるタイプの、普通の使い捨てカイロがおススメ。
同温湿布に必要なものは、下記の通り(私の場合ね)。
- フランネル(節約のため、2枚折りで使っている。)
- オーガニックで、未精製のひまし油
- サランラップ
- 使い捨てカイロ2個(貼れるタイプのものがおススメ!)
- バスタオル1枚(カイロをサランラップに貼った後、その上からお腹周り全体を、バスタオルで包む。保温性をより高めると同時に、ズレ防止やオイル漏れの対策にもなる。)
- 腹帯1個(開腹手術後なんかに使うサラシで、前で3か所、蝶結びができる。これでお腹周りを固定する。)
- 無添加せっけん(湿布後に、これでお腹を洗い流す。)
かゆくならないコツは、とにかく温湿布が終わったら、すぐにお腹を洗い流すか、もしくはお腹を洗い流す直前まで、フランネルを一定の温かい状態に保っておくと良い。
そして、ここでもう1つ重要なことがある。1時間か、1時間半、横になったまま、ずっと同じ体勢でいるのは、結構辛いもの。それこそあっちに向いたり、こっちに向いたりして、モソモソと動きたくなる。この時に、お腹とフランネルの間にすき間ができてしまうと、ここに空気が入ってしまい、お腹周りが冷えてしまう。これもかゆみの原因になる。「浮いたなぁー・・・」と思ったら、その部分を軽く手で押さえるなどして、常に皮膚に密着させておくといいと思う。
意外な盲点だったでしょう? こういった点に気を付ければ、かゆみを克服できるかと思う。
(完)