【社会28】 においと記憶力 ~心地よい香り、風のように1~

以前にいた職場でのお話だが、1日のお仕事が終わった後に、みんなでご飯を食べに行ったことがあった。私はそのお食事会に参加しただけで帰宅したが、盛り上がって2次会、3次会へと梯子した人達がいたんだそうだ。私の上司A氏(男性)も、あっちのお店、こっちのお店へと、上機嫌で梯子したようだった。ところがその翌日、A氏は定時になっても、職場に出勤して来なかった。

心配した上司がそのA氏の家に電話したが、つながらなかった。そうこうしていうちにお昼が過ぎた。すると、A氏がひょっこりと出勤して来たのだ。みんな一安心した。遅刻の原因は、目が覚めたらお昼だったのだそうだ。どうやら前の晩のあの梯子で、完全に行き過ぎたようだ。

斎藤一人さんは子供の頃、学校に行く日であっても、朝目が覚めるといつもお昼だったそうだが、社会人でもこのような事は起こりうるのだ。A氏は、上司に厳しく注意されてバツが悪かったようだが、午後のA氏の仕事ぶりは、かなりやる気満々だった。

仕事やる気満々というより、とにかくしゃべるしゃべる。女子職員が何気ない話をしていると、やたらと首を突っ込んだりもしてきた。妙に空元気な感じもしたが、ともあれ無事だったのでよかったと、私はその時そうも思った。ところが、それだけでは済まなかったのだ。

(続く)

 カテゴリー : 社会 | 投稿日 : 2016年6月8日

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