今、片方の頬にひまし油湿布をし、その上からラップをしてテープで止め、更にその上からバンダナを巻き、その両端を頭の天辺で結んでいる。傍から見たら、おたふく風邪と間違われそうだ。
事の発端は、一昨年(2015年)の10月頃だった。今からおよそ1年5ヶ月前になるが、突然、口の中に口内炎が2つ出来た。口内炎といっても、2つ共、血豆である。大きいのと小さいのが、1本の歯の表側の歯茎両端に1つずつ出来た。大きい方は7ミリ程度だと思う。一進一退を繰り返しながら1年が過ぎた頃、去年(2016年)の11月から、エドガー・ケイシーさんがおススメしていた「ニレ茶」を毎日飲むようになった。せっかく「ニレ茶」を飲みはじめたんだから・・・と思い、極たまに食べていたスイーツを一切止めた。キャンディー1つ食べることがなくなった。そういう生活を続けていくいうちに、不思議と「甘い物を食べたい・・・」とか、「なんか口が淋しいなぁー・・・」とか、そういう気持ちもなくなっていた。とてもいい感じだった。
やはり「ニレ茶」の効果は大きかった! 「ニレ茶」をせっせと毎日飲むようになってから1ヶ月位経った頃からか・・・、小さい方の血豆が治ったのだ。痕は少し残ったが、明らかに完治したかのように見えた。
ところが、一向にもう1つの大きい方の血豆が一進一退を繰り返し、なかなか完治しなかったのだ。そんな折、先日、歯の定期検診に行った際に、その口内炎の話を歯科衛生士さんにしてみた。すると衛生士さんは、私の口の中を見るなり、すぐに「これはぁー、口内炎ではないですねぇー」とおっしゃったのだ。衛生士さんの、その時の声のトーンを聞いた瞬間、私は、なんかいやぁ~~~な予感がした。案の定だった! この時、最初に血豆が出来てから、既に1年5ヶ月が経過していた。
衛生士さんのお話によると、口内炎ではなく、膿んでいるという。「えっ、えーーー!」と、私はそう思った。その時、他の歯も全て見ていただいたのだが、ずいぶんとあちこちの歯茎に、チクチクと注射されているかのようで、なんだか今回の検診は妙に痛かった。その後、「レントゲンを撮りましょう!」ということになり、その衛生士さんがレントゲン撮影の準備をしてくれた。
「たかが膿だけで、レントゲンまで撮るの?」と思うかもしれないが、見た目上は1個だけでも、膿がどこまで広がっているかわからない。それに、私の歯茎の状態を見て、「これは一大事だ!」と思ったんだと思う。でも私は、この時点で、それほどまでに深刻な状態になっているとは夢にも思っていなかった。
だから、私はのん気なもので、その時こう思った、「そもそもこの女性(衛生士さん)って、もしかして歯科医?」と思った。でも、後の会話で、その女性は衛生士さんだとわかった。非常に医学的な知識が高く、仕事のできる衛生士さん・・・という感じがした。
すぐに、そのレントゲン写真が私の目の前に置かれた。私が一番気にしたのは、歯の根っこだった。「もし根っこに膿がたまっていたら、大変なことになる・・・」と、私はそう思ったのだ。目が寄り目になるほど、じぃーっと、その白黒画像を見た。素人の目から見て、「なんか・・・大丈夫そうー・・・」と思った。
診察椅子で、しばらく待っていると、いつもの歯科医が来られて、その先生の説明がはじまった。その先生のお話によると、骨がないとおっしゃったのだ。私は、「骨?」って思った。「骨って・・・・」と思い、数秒思いを巡らせた後、「骨って、顎の骨ですか?」とお聞きしてみた。
すると、先生が、「そうです!」とおっしゃったのだ。だから私は「なんで骨が無いんですか?」とお聞きしてみた。
私は最初、先生が何をおっしゃっているのか、よくわからなかったのだ。朝起きて、歯ブラシとかをする時に、洗面所の鏡で自分の顔をなんとなく見るでしょう? その時にね、例えば、顎のラインの一部が「ボコッ!」と引っ込んでいたり、あるいは歯茎がペコペコになっていたりすれば、「あら、何これ・・・」と気づく。でも、そうじゃないのだ。どこからどう見ても普通に見えるので、「骨がないんです!」って言われても、私にはちっとも理解できなかったのだ。
「なんで骨が無いんですか?」と、先生にお聞きした時、先生はこうおっしゃった、「膿が出たりなんかしていたからです。」と。
それで、私は、冷静に先生にこうお聞きしてみた、「骨は復活しますか?」と。
すると先生は、それはない。一度こうなってしまったものは、もう元には戻らないと、そうもおっしゃったのだ。
それでも、私は、不思議と冷静で、「他に方法はありますか?」とお聞きしてみた。すると先生は、骨を別のところから持ってきて、顎に移植する・・・という方法があることを教えて下さった。
手術となると、顔に傷が残る・・・。これは何としてでも避けたいと、私はそう思った。その後、私は先生にこうもお聞きしてみた、「いずれこの歯(永久歯)を抜くようになりますか?」と。
先生の説明によると、ここまで骨が無くなってしまうと、普通は、歯が不安定になり、グラグラするそうだ。ところが、不思議なことに、私のその問題の歯はぐらつきはなく、比較的安定しているという。この点で、先生はちょっと驚かれていた。この話を聞いた瞬間、私はこう感じた、「あ、神がいる! そこに神のエネルギーがあるんだ!」って。
直勘でそう感じたので、理由はないが・・・。神などと言うと、「あら、乃風さん・・・、なんか変な新興宗教でもやってるの?」と思われてしまったかもしれないが、私はそういったものは一切信仰していない。
そのレントゲン写真でわかったことは、今のところ歯の根っこに膿はたまっていなかった。少し安心した。ただ、「顎が骨折する可能性もあるので、注意が必要かな・・・」と、私は家に帰って来てから、ふとそう気づいた。
歯はいつでも抜ける。とにかく今は、クリーンアップを続けて、様子をみましょう・・・ということになった。
(完)
追記・・・歯科医院での治療がはじまって、およそ7か月後に治りました!