【動物6】 酔っ払いがやってきた! ~僧侶の反応~ とんでもないペットの名前

随分前のお話になるが、私の知り合いが、室内犬としてマルチーズを飼っていた。小さな犬で、その犬の名前は「ブーザー」だった。名付け親であるその女性に、私はこう聞いてみた、ブーザーってどういう意味なのですかと。すると、彼女は少し思いを巡らせながら、私にこう言った、足元がフラつく・・・とか、目が少し回った・・・とか、そんなような意味だと言っていた。言葉を選んでいるようだったので、あまり聞かない方がいいのかな・・・と思い、私はそれ以上聞かなかった。

その後、しばらくしてから、私はふとその事を思い出し、ブーザーという意味を英和辞典で調べてみた。すると、そのスペルは、「Boozer」だとわかった。しかも、その意味だが・・・。これは、大酒飲みとか、飲んだくれとか、いわゆる酔っ払い系の意味があるとわかった。それを知った私は、おかしくて、おかしくて、ほんと笑ってしまった! だって、犬よ。座敷犬! 犬だから、勿論、お酒なんて飲まない。しかも、「ブーザー、こっちにおいで!」なんて言われると、本人は喜んじゃってね、しっぽを振って、そそくさとこっちにやって来る。「ブーザー」の意味を知ったら、本人が気を悪くしやしないかと、気になるところだが・・・。

彼女の家では、茶色い子猫も1匹飼っていた。その子猫の名前は、「ブランディー」だった。毛が茶色っぽい子猫だから、茶色という意味のブラウンからきて、それでそういう名前にしたのかと思いきや、そうではなかった。こちら意味は、ワインを蒸留したお酒のことで、つまり、ブランデーのことだったのだ。名付け親の彼女自身が、やはりお酒が好きなのだ。

別の私の知り合いで、自分家の猫のぬいぐるみに、三味線と名付けたのがいる。名前を知った私は、最初、「えー!」と思った。色んな人がいますよね。

S先生(日蓮宗・ご住職・男性)のお寺では、動物のご供養もされている。S先生は、ある時、動物供養をお願いされたことがあったそうだ。その時に、必要事項を紙に書いていただく。それを受け取ったS先生は、その紙に書かれたペットの名前を見て、思わず噴き出して笑いそうになったことがあったそうだ。まさか申込者を前にして、笑いながらペットのご供養はできませんからねぇー。とにかく必死にこらえて、なんとかその場を乗り切ったようだ。笑いをこらえるのって、結構、きついですよね。

こういったお話をS先生からお聞きした時、普通の人間っぽい感覚もお持ちなんだなぁー・・・と思って、かなり親近感を持ったりもした。S先生は、あれだけの霊力があっても、変な選民思想はない。怪しいカリスマ性も全くない。極々、普通のお尚さんなのだ。そういうところもいいなと、私はそう思っている。

(完)

 カテゴリー : 動物 | 投稿日 : 2017年6月26日

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