もし、ご自分の婚約者が、数百万円もの借金を踏み倒していたことがわかったら、あなたならどうしますか?
そもそのそのお金を何に使ったのか・・・とか、今となっては、申し訳ないことをしたと思い、反省している・・・とか、あるいは今からでも返そうと思っている・・・など、婚約者の心情や状況にもよりますよね。
私は、自分なり考えてみました。きっと私なら婚約者に、ゆっくりとした口調で、優しく、そしてこう言うと思います。
「どうしてそんな大事なことを、もっと早く私に言ってくれなかったの?
どんな理由があったにせよ、支援してくれたその方は、『お金を返してほしい!』と言ってるんだから、返さないわけにはいかないよ。
そもそも赤の他人が、数百万円もの大金を『ヒョイ!』と、くれるはずがないでしょ。
借用書があってもなくても、お金を返す人は返すんだから、ちゃんと返しなさい。
誰にだって、思い違い、勘違いはあるよ。
でも、贈与か、貸与かは、お金を出してくれた人が決めることであって、お金を受け取った側が決めることではないと思うよ。
相手がお金を返してほしいと主張している以上、それは贈与ではなく、貸与だったってことだよ。
貸与を贈与だと言い張って、事実をねじ曲げたらダメだよ。お天道様は、いつも見てるよ。
ちゃんと誠意をもって返しなさいね。
それが出来ないんだったら、そんな不誠実な人との未来はないから、そのつもりでね。」と。
ずっと一緒にいたいからこそ、だからプロポーズを受けたわけですからね。その事で婚約者と会えなくなるのは、結構、精神的にキツいと思います。でも、そこは心を鬼にしてでも、その問題が解決するまでは、あるいはその目処が立つまでは、婚約者とは一切連絡を絶つと思います、私ならね。
仮に、その問題をクリアーにしないまま結婚したとするでしょう? やがて子供が生まれますよね。いつの時代でも、どこの国でも、子供の世界って、意外と残酷でね・・・。
その子供が大きくなった時、ご近所のわんぱく坊主やいじめっ子から、きっとこう言われますよ、「お前のとーちゃん、借金を踏み倒したんだ。借りたものを返さないのは、泥棒とおんなじだ! お前は泥棒の子供だ! やーい、借金太郎の子供!」ってね。
人の口には戸が立てられないものです。
だから、目先のことだけではなく、もっと先を考えた方がいいと思うのです。
そもそも借りたからお金を返します・・・というのと、結婚を破棄されるのがイヤだから、だからお金を返します・・・とでは、全然意味が違うのです。
後者を裏返せば、結婚がダメになる可能性がなければ、お金は返しません・・・ということですからね。そう思われても致し方ないですよね。
借金を踏み倒しても何とも思わない人は、自己破産をしても何とも思わないことでしょう。
失恋として捉えるのではなく、相手の方が魂で立ち上がるのを待つのもいいかもしれません。但し、のぞき見はしない方がいいです。
ロマンスは甘くて、時にはほろ苦くて切ないものですよね。
(完)