前回(【霊的世界97】)に、少しお話したシャンティ・フーラの竹下雅敏先生のお話です。
新聞紙のような柔らかい紙をクルクルと筒状に巻きますでしょう? その空気棒のようなもので、竹下先生は、ある時、突然、「バコーン!」と、霊に頭を思いっきり殴られたそうです。竹下先生は、それを実際にやって見せたのです。殴られたその瞬間、「いてっ!」と思ったそうです。「痛い!」という意味ね。
この話を聞いた私は、さー大変! 竹下先生には申し訳ないと思ったのですが、笑っちゃって、笑っちゃって、上半身が前後に揺れだし、もうどうにもならなくなってしまったのです(そりゃー笑いますよー!)。
竹下先生の講義を録画していたカメラマンは、よく笑わなかったと、私は、後に感心したほどでした。その収録ビデオに、カメラマンの笑い声が少しも入っていなかったのです。笑いたいのを必死に堪えた・・・ということなのでしょうか。
しかも人間を殴ったその霊は、殴った後に、キョロキョロと周囲を見回す竹下先生の耳元で、即座に「サイババ!」とささやいたそうです。厳密に言うと、耳元ではなく、竹下先生の頭の中から、そう聞こえたのだそうです。
それはともかく、竹下先生は、自分はサイババに殴られたと思ってしまったそうです。そもそも自分は、サイババに殴られるようなことをしたかなー・・・と、竹下先生はそうも思ったそうです。
霊って、結構、そういう小細工をするみたいです。自分の仕業を、あたかも他の霊がやったかのように思わせる節があるみたいです。そもそも人間は霊が見ないことを霊は知っているから、「こいつ、気にくわん! よ~し、殴ってやれ!」と、その霊はそう思ったのでしょう。話の感じだと、どうもそんな感じでした。
こんなことって、あるのですね。私は、本当に笑いました。でも後になって、ふと、自分のことで思い出したことがありました。
S先生(日蓮宗・ご住職・男性)のお寺の本堂で、S先生と一緒に、私達家族が唱題プラクティス(祈りのこと)を行っていた時、私は、女神に後ろから抱きしめられたことがありました。
私の背後から、何かが「スーッ!」と、近づいてくるのもわかったのです。群集ではなく、1体でした。実際には、その本堂内に、もっと多くの霊たちがいたのかもしれません。でも、私がその時に感知できたのは、1体だけでした。
抱きしめられたその瞬間、その主が、女神なのか、天使か、或いは妖精か・・・といったことまでは、私は一切わからなかったです。でも1つ言えることは、明らかに人間の両腕とは違うので、霊的な存在だと、私は祈りながら、その時そう思いました。
その唱題が終わって、S先生からのご説明があってはじめて、その霊的存在が女神だとわかったのです。
しかも、驚くべきことに、S先生は、その唱題の中で私が女神に抱きしめられたことを、S先生も体感されていました。
竹下先生のお話をお聞きし、さんざ笑った後、私は自分が体験したその出来事を、ふと思い出したのです。
人間が霊的存在に抱きしめられることがあるのですから、霊的存在に殴られることがあっても、全然不思議ではないと、私はそうも思いました。
(完)