春山茂雄先生の「新脳内革命」に、すっかり魅了された私は、その後、「新脳内革命2」があることを知り、早速、読んでみた。
端から見て、「あ、あの人、なんかちょっと急いでるね!」というペースで歩けばいいそうだ。歩く時間は、続けて最低30分でいいらしい。なので、私の場合、近所の公園まで自転車で行って、園内の遊歩道を利用するか、あるいは自宅周辺を歩くなら、信号機のない道を選んで、立ち止まらずに、30分間ひたすら歩いてる。
そういったペースで歩く場合、お散歩は、立派な有酸素運動になる。
ただ、春山先生の本によると、有酸素運動を行う前に、古い筋肉を一旦壊すといいのだそうだ。筋肉は定員制なので、筋肉を一旦壊すことによって、新しい筋肉が作り直されるのだという。
例えば、身体のどこかが、そのような形で壊れると、「それ行けぇー!」という勢いで、その部分を修復しようと思って、成長ホルモンが出てくるそうだ。
「成長ホルモン」と聞くと、例えば身長が伸びたり、体型や体質が変わったりして、成長を促すホルモンのことだと思いがちだが、それだけではなさそうだ。
成長ホルモンには、身体の悪いところを修復する力があり、美しさを復活させ、そして美を保つ力もあるようだ。
順番としては、まずはじめに、古い筋肉を壊す。そしてその次に、お散歩などの有酸素運動を行うという流れがいいそうだ。この方が効果的なのだという。
お散歩は、ただちょっと急ぎ足で、30分間ノンストップで歩けばいいいだけのことなので、大して難しくはなさそう。
でも、問題は、古い筋肉を壊す方法だ。今でも、時々腰痛に見舞われるので、重たいバーベルを持ち上げるとか、そういう過激なことじゃ、私には無理だと思った。
どうすればいいんだろう・・・と思ったら、なんと、ただのスロースクワットだった。本には、春山先生自らがスクワットされている写真が、コマ送りのように6枚掲載されていた。
その方法とは、片脚で立った姿勢から、膝をゆっくり曲げて、沈み込んでは、ゆっくりと立ち上がる・・・というもの。スクワット中、ひっくり返らないように、壁か椅子に、片手で触れながら行う方がいい。
そのスクワットの回数は、片脚たったの10回! 右脚10回。左脚10回。ただそれだけ。「片脚10回をメドに、自分の体力に合わせて、回数を増減。できれば朝晩。」と書いてあった。
実際にそのスロースクワットとやらを、片脚10回ずつ行ってみた。思っていたよりも楽勝だったので、「こんなんで、本当に古い筋肉が壊れるの?」というレベルだった。
まーでもね、春山先生はスポーツ医だし、無理せずにとりあえず、片脚10回ずつで止めておいた。その後、スポーツ医学に則ったお散歩に出かけた(急ぎ足で、30分間ノンストップのお散歩という意味ね!)。
ところが・・・だ。ここからとんでもないことが起こった。
お散歩は、どうってことなく、普通に終わった。その後、自宅に戻った私は、整理体操を行った。すぐにお風呂に入った。お風呂から出た後、髪を乾かすなど、身支度を整えた。
ここからだ。歯ブラシをしようと思って、洗面所で、いつものように立って歯ブラシをしていた。しばらくすると、「直下型の地震?」と思うような弱い振動を感じた。シャカシャカとさせた歯ブラシを止めてみた。でも、振動がまだ続いている感じがした。「なんか変だなぁ~・・・」と思いながらも、再び歯磨きを再開した。
でも、「やっぱりなんかおかしいぞ!」と思った。それで、ようやくわかった。直下型の地震じゃなくて、なんと、私の両脚が、ブルブルと小刻みに振動していたのだ。これには本当に驚いた!
その時、痛みも、恐怖も、不安感もなかった。そもそも30分間のお散歩をしたからといって、過去において、脚が震える・・・なんてことは一度もない。
古い筋肉を壊して、新しい筋肉を作るって、こういう事なのかもしれないなぁ~・・・と、私はそう実感した。
とにかくどうしようもなく眠くなってしまい、その歯ブラシの後、すぐに寝てしまった。寝たのは夜10時半か、11時頃だったと思う(普段は、もっと遅くまで起きている)。
翌朝、目が覚めた時、両脚の震えは、わずかに残っていたが、前の晩よりは落ち着いていた。不思議なことに、腰というより、背中全体もいい感じがした。1つの小さな光を感じた。このままスロースクワットとお散歩を、セットで続けてみようと思う。
(完)