「チャカチャンチャンチャンチャン・・・」と、軽いリズムを口ずさみながら、竹田恒泰さんが、画面右下にあった三角柱のカレンダーを、手でゆっくりと回転させた。私は、この時の竹田さんの遊び心が、妙に気に入ってしまった。
竹田さんは明治天皇陛下の玄孫。とても博学でいらして、お話がいつもリズミカル。歯切れもいい。叩くと、「ピコピコ」と音がするプラスチック製の金づちで、新聞に掲載されたある方の顔面を、半分悔しさ込めて、何度も何度も竹田さんが叩く別の動画もあった。少年ぽさも兼ね備えている。番組も非常にわかりやすい。
ダメ出しの意味で、「パパーン!」と、その人の額(顔写真)に判子を押す・・・などとおっしゃり、ジェスチャー混じりの竹田さんのお話は、いつも本当に面白い。
私は、竹田さんのことを学者だと思っていた。例えば、大学の講師を務めたり、講演を行ったり・・・、そっち系のこと。文化人としてテレビにご出演されているので、私は長いこと、ずっとそう思っていた。
ところが、ある時、竹田さんの動画配信(竹田恒泰チャンネル)で、竹田さんがラーメン屋さんであることを知った。ご本人が何かの話の流れで、「(私の)本業はラーメン屋だから・・・」と、カメラ目線でそうおっしゃったのだ。
私は最初「え? ラーメン?」と思った。てっきり全国のラーメンを食べ歩いて、その指標を書いている人なのかと、私はそうも思った。ところがそうではなく、経営者だった。これには本当に驚いた! ご本人が、自らあまり宣伝されていないようなので、わかりづらかったが、店名はどうやら「利尻昆布ラーメン くろおび」のようだ。所在地は、東京・西新橋らしい。
どんなスープも化学調味料を入れると、それなりに美味しくなってしまうのが、悔しく悔しくてしかたなかったそうだ。子供でも安心して食べれるものを・・・という思いで、竹田さん自らがプロデュースしたラーメンで、化学調味料は一切入っておらず、漂白剤や防腐剤などが使われていないヒノキの割り箸を提供しているという。見事だと思った。
竹田さんって、本当に明るいですよね。目が離せません。
(完)